物づくりの小部屋

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【ラズパイ】Raspberry Pi4をモバイル化する2つの方法

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こんにちは、alohaです。

 

Raspberry Pi4をモバイル化する方法を2つ試したので、結果を書き残しておきます。

方法としては、以下の2つがあります。

 

① 小型モニタとモバイルバッテリー、ワイヤレスキーボード、マウスを使う方法

② モバイルバッテリーとリモート接続を使う方法

 

<経緯>

Raspberry Pi4を使った物づくりをしていて、以前モータドライバを使った2輪駆動車を作りました。

テストとしてはOKでしたが、有線で動かしていると出来ることも限られてしまうため、Raspberry Pi4をワイヤレスで動かす方法を試す事にしました。

 

creators-small-room.hatenablog.com

 

<現状の構成>

Raspberry Pi4を動かしている現状の構成は下の図の通りです。

ほとんどのユーザがこの構成で使用していると思います。

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Raspberry Pi4をモバイル化するためには、有線で接続された以下の3ヶ所の対応が必要です。

 

  • 100 [V]電源の接続部分
  • モニタ接続部分
  • キーボード、マウスの接続部分

 

<小型モニタとモバイルバッテリー、ワイヤレスキーボード、マウスを使う方法>

小型モニタ

Raspberry Pi4に対応した小型モニタは多数販売されており、Amazonから購入可能です。

今回は、Raspberry Pi4本体とほぼ同じ大きさの3.5インチモニタを購入しました。

タッチペンが付属しており、ドライバをインストールすれば、Raspberry Pi4をタッチパッドで使用できます。

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ELECROW 3.5インチ モバイルモニター Raspberry Pi用    ¥3,699

 

モバイルバッテリー

モバイルバッテリーは、Raspberry Pi4の動作実績のあるものをGoogleで調べてこちらを購入しました。家庭用100 [V]コンセントで充電後、コンセントから外してモバイルバッテリーとして使用できます。

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Anker PowerCore Fusion 5000    ¥2,990

 

ワイヤレスキーボード、マウス

ワイヤレスキーボード、マウスはシンプルで使いやすそうなこちらを購入。

幸いにもBluetoothでペアリングするだけで使用することができましたが、反応が鈍いので作業していると少しストレスを感じます。

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Ewin キーボード ワイヤレス マウスセット bluetooth JIS日本語配列    ¥2,980

小型モニタ、モバイルバッテリー、キーボード、マウスを接続すると下の写真の様になります。モニタの接続にGPIO端子を使っているため、GPIO端子を他の用途に使う場合は注意が必要です。

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これだけでも普通に使えますが、タッチペンに対応するためにはターミナルを起動して書き込み可能な任意のフォルダ移動し、以下のコマンドを実行してドライバをインストールします。

 

sudo rm -rf LCD-show
git clone https://github.com/goodtft/LCD-show.git
chmod -R 755 LCD-show
cd LCD-show/
sudo ./MPI3508-show

 

2つ目のコマンドでフォルダ上にLCD-showという名前のフォルダが作成され、中にドライバ類がコピーされます。

5つ目のコマンドでドライバがインストールされます。

  • MPI3508-showを実行するとタッチペンに対応します。ただし普通のモニタは映らなくなります。
  • 元に戻すには、LCD-hdmiを実行します。

タッチペンに対応したモードでは、マウスの「左クリック」、「左クリックしたままのドラッグ」に相当する操作が可能です。

 

<モバイルバッテリーとリモート接続を使う方法>

小型モニタを使う方法だとRaspberry Pi4のGPIO端子を使ってしまうため、GPIO端子を他の用途に使いたい場合には、リモート接続で使う方が良いです。

リモート接続する場合は、Raspberry Pi4が電源に接続されて起動していれば良く、モニタやキーボード、マウスを接続する必要はありません。

 

Raspberry Pi4本体の設定

デスクトップの「メニュー」 → 「設定」 → 「Raspberry Piの設定」から設定画面を開きます。

 

インターフェイス」タブの「VNC」を有効にして、OKボタンをクリックします。

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パネルのVNCアイコンをクリックし、表示された画面のIPアドレスをメモします。

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リモート接続するデバイス側の設定(Macbookの場合)

VNC Viewerをダウンロード、インストールします。

 

インストールしたVNC Viewerを起動し、Raspberry Pi4のIPアドレスを入力後、エンターキーを押します。

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Raspberry Pi4のユーザ名(pi)とパスワードを入力し、OKボタンを押すと接続できます。

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リモート接続するデバイス側の設定(iPadの場合)

VNC ViewerはiPad用のアプリもあるため、iPadからRaspberry Pi4を操作することもできます。

 

App Storeから、VNC Viewerをダウンロード、インストールします。

 

アプリを起動して右上の「+」ボタンをタップします。

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出てきた画面にRaspberry Pi4のIPアドレスと名称を入力して「Save」ボタンをタップします(名称は適当でOKです)。

次の画面で「Done」をタップするとVNC Viewerの初期画面に戻ります。

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VNC Viewerの初期画面に戻り、接続するRaspberry Pi4をタップして、ユーザ名(pi)とパスワードを入力し、「Continue」をタップすると接続できます。

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接続できました。

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iPadからのリモート接続では、画面を見る分には問題ありませんが、キーボードとマウスの操作性が良くないのであまりおすすめしません。

 

<まとめ>

という訳で、Raspberry Pi4をモバイル化する方法として、2つの方法を試しました、

 

① 小型モニタとモバイルバッテリー、ワイヤレスキーボード、マウスを使う方法

② モバイルバッテリーとリモート接続を使う方法

 

GPIO端子を使う都合や、操作性を考えるとPCからリモート接続して使うのが良さそうです。

Raspberry Pi4をモバイル化したい場合や、ロボットカーを作る場合に役立ちます。

良ければ参考にしてください。

 

それでは、また。